私たちの体は、四季の変化にあわせて旬の果物に甘さと酸っぱさを求めるといわれています。スモモは、暑い夏の始まる前にその旬を迎え、適度な酸味で体をひきしめ、暑さに耐えられるようにします。暑い夏にぴったりの果物で、猛暑にも適した自然食品です。便秘にも効果があるといわれています。甘酸っぱさが五感にスッキリ感を与えてくれ、スポーツなど体を動かした後に味わうスモモの味は格別です。

ポリフェノールが豊富

スモモには、ポリフェノールが、ブドウや桃より豊富に含まれていることが、科学的に立証されました。
ポリフェノールは、体の細胞を傷つけてしまう活性酸素を取り除く抗酸化作用があるといわれています。
山梨県工業技術センターの調査では、ぶどうの全果の総ポリフェノール量38(mg/100g-FW、以下同)、ももの総ポリフェノール量29に対して、スモモの12品種について調べたところ、ソルダムは264、サマーエンジェルは235、貴陽は261と大幅に高い値を記録しました。(山梨県工業技術センター『研究成果速報』)
すももは「おいしい」だけでなく、「からだにやさしい」果実なのです。

 

スモモの魅力

 スモモの魅力は、おいしい適熟果を食べた人でないとわかりません。輸入果物や競合の多い夏の果物の中で、スモモは甘酸のバランスがとれた品種が多く、皮ごと食べるとジューシーな味わいで、他の果物にない魅力を備えています。たとえば大玉・多汁で食味良好な「太陽」「貴陽」「サマーエンジェル」などを食べると、従来のスモモのイメージを一変させることでしょう。特に果皮と果肉の間においしさが詰まっており、皮ごと食べることをお勧めします。         

楽しめる加工品

 果実酒の中で代表は梅酒ですが、梅以上に面白いのが、じつはスモモなのです。果皮や果肉の色彩がさまざまで、種子から浸出する香りを楽しめます。ストレートでよし、カクテルでよし、水割りでよし、飲みやすいのがスモモ酒です。

 またリンゴ酸の酸味があるので、ジャムに加工しやすく、スモモ特有の芳香が楽しめます。